煙火の花道

夏場の工場





音もなく傘の開きし遠花火  井上みつる

いよいよ夏です。
7月は花火の製造の仕事は一段落し、花火大会に向けての
準備作業が始まります。 打ち上げ筒の点検、
「仕掛け」の製作、スターマインの導火線作り、etc
これらが全て揃わなければ、花火大会を運営できませんので
花火大会の日程表を睨めっこしながら、毎日忙しく働いています。
それでは、ご覧ください。

セットのpic 打ち上げ火薬と玉をセットしています。
後は現場で筒に装填し、導火線をつなぐだけ。
みなさん手馴れた作業です。
左より、山谷さん、新家さん、そしてここの部屋長・道淵正明さん。
道淵さんは小牛田町で米と梨を栽培しています。
その「北浦梨」は甘くて、みずみずしいと大評判。
みなさん、小牛田町にお越しの際はぜひ食べてください。



セットのpic 10号玉(尺玉)に火薬とロングヒューズをセットしています。
現場で点火玉を取り付け電気点火で遠隔操作します。
作業しているのは岡村政則さん。
表情は真剣そのもの。



仕掛けのpic 仕掛けの作業も始まりました。
リーダーは「組長」こと辺見勝さん。
どっかで見たことのあるような?。
そうです、「花火師の服装チェック」に登場しました。
仕掛けの絵を描く"天才"です。
辺見さんの作った仕掛けがTVのCMに登場することもあります。


打ち上げ筒のpic 現場の前に「打ち上げ筒」の総点検を行います。
破損していないか、老朽化していないかを厳しくチェック。
これは10号の打ち上げ筒。昔は鉄製で重くてたいへんでしたが、
今では全てグラスファイバー製。軽くて丈夫でとても助かっています。
合格した筒は、打ち上げの本番までこうして待っています。


導火線作りのpic スターマインの打ち上げに必要な「導火線作り」
この導火線の長さが、スターマインのタイミングを
左右します。


玉揃えのpic スターマインで使う玉を準備しています。
つまり玉をイメージ通りに、揃えること。
数多くの種類の玉から、最適のパターンを選び出す。
すこしでも間違うとせっかくの花火がだいなし。
このイメージは、すべて社長が考えたもの。
社長のイメージで数多くのコンクールで優勝しました。
メンバーは、左より、鈴木順平さん(星掛けの写真に登場)
工場長の早坂千秋、山本進さんです。黒島もこの仕事をしています。



積み込みのpic 現場に向かうトラックに資材を積み込んでいます。
明日から北海道の現場に向かうのです。
忘れ物のないように慎重に積み込んでいます。
こちらを見ているのがリーダーの渡辺一彦さん。
土浦全国コンクールで3年連続優勝の腕前。
小牛田町でおいしいお米「ササニシキ」を作っています。
花火の腕も日本一なら、お米も日本一。


いかがでしたか。本番目前の工場の忙しい雰囲気が伝わってきましたか?
夏場は最盛期で120人位の花火師が集まって仕事をします。
このうちの8割が小牛田(こごた)町出身。このページに出てくる人も、
工場長の早坂さん以外、全員小牛田町とその周辺の出身です。
そんなわけで「花火師のふるさと小牛田町」 のページを作りました(笑)。
ぜひご覧ください。


INDEXへ